【現地個人手配】フィリピンのブスアンガ島で野生のジュゴンと泳いできた

ジュゴンに会える秘境の島・ブスアンガ島

こんにちは!Rieです。

人魚のモデルにもなったと言われているジュゴン。

そのかわいらしい姿と美しい泳ぎでとても人気があります。

しかし、実は水族館でもなかなか珍しい存在で、現在日本国内では三重県にある鳥羽水族館でしか見ることができません。

フィリピンにそんなジュゴンに会える、しかも一緒に泳げる場所があるということで、これは行くしかない!と海を渡って行ってきました。

現地にて直接手配したツアーで行った記録です。

よければ参考にしてください。

目次

ブスアンガ島はジュゴンスイムが人気

ブスアンガ島(Busuanga Island)はフィリピンの西部に位置する島で、周囲にジュゴンが生息していることで知られています。

まず、ジュゴンと泳ぐにはダイビングとシュノーケリングと2つの方法がありますが、いずれもツアーに参加することが必須。

生息地まではボートで向かうほか、保護のために泳げる人数や時間などの制限があり、しっかりと管理されています。

ツアーは事前にネットで予約するか、現地にてツアー会社に直接申し込みするのもOK。

安く参加できるのは後者です。

そして私たちも後者の方法でシュノーケリングのツアーに参加してきました。

島内にはたくさんのツアー会社が

ブスアンガ島の中心地はコロンタウンと呼ばれるところで(Googleマップで「コロン」と表記があるあたり)、そこにはたくさんのツアー会社(もしくは仲介)のオフィスがあります。

街を歩けばあちらにもこちらにもツアーの看板や張り紙が目に入るはずです。

ジュゴンツアーの張り紙

それらオフィスに突撃して申し込むのが現地予約の方法。

私たちは特に目星はつけていなかったので、現地到着後にまずは色んなツアー会社に話を聞くところから始めました。

どこも内容はほとんど同じだったので、できるだけリーズナブルなところを、というのが我々の求めた部分。

結果、「Cruisers Travel and Tours」というところで申し込むことに決めました。

Cruisers Travel and Toursの外観

だんだん相場が上がっているのか、交渉次第なのか、想定よりも高い値段を提示されることがほとんど。

その中でも比較的優しめだったのがここです。

オフィスのお姉さんも明るくフレンドリーかつ信頼できそうな方だったので、まずは別のツアーでここを利用。

そしてそのときにも何の問題もなく、楽しい時間を過ごすことができたため、ジュゴンでもまたお願いすることにしました。

最初に提示された金額は1人5200ペソ。(2025年10月現在1ペソ=約2.6円)

しかし、最終的にここで予約しようと決心し、再訪したところでジュゴンツアーに参加したいという中国人カップルと遭遇。

「彼らと一緒に予約するなら1人5000ペソでいいよ」と言ってくれました。

これはいいタイミングだなと思っていたら、ここでその2人が「5000って高くない?友達は4000でやったと言ってたよ」とガンガンに値下げ交渉開始!

オフィスのお姉さんが「できない」と断り続けても全然引き下がらず。

「これがチャイニーズ魂か…」と圧倒された私たちは横でひたすら傍観。

しばらく押し問答が続き、最終的にはオフィスのお姉さんが折れて4500に落ち着きました。

中国人カップルはそこですかさず「彼らももちろん4500よね?」と私たちの値引きまでしっかり確約してくれました。笑

オフィスのお姉さんもその押しの強さにもはや笑っており、彼らと立場が同じ側で良かったと心底思いました。笑

そんなこんなで、我々のジュゴンシュノーケリングツアーは4500ペソのお支払いです。(2024年5月)

これには送迎やガイド、シュノーケル機材の貸し出し、昼食も含まれています。

直前でも予約は取れるの?

ブスアンガ島のジュゴンツアーは、このように現地で申し込むのも一般的。

現地予約のほうが安価で選択肢も多いため、たくさんの人がこの方法でツアーに参加しています。

複数のツアー会社に聞いたところ、どの会社でも翌日か2日後には空きがあるとのことで、私たちも問題なく翌日の予約を取ることができました。(5月に訪問)

ただもちろん、必ず直近の空きがある保証はありませんし、時期やタイミングによって混雑状況も変わってくると思います。

現地予約で参加する場合には、可能であれば予備日を設けて、ゆとりある日程で訪問するのが◎

もし確実に狙った日に行きたい場合は、事前予約ができるジュゴンダイブセンター(Dugong Dive Center)GetYourGuideを利用するといいでしょう。

ジュゴンダイブセンターはツアー自体はリーズナブルですが、周辺はリゾートホテルのみの辺鄙なところにあるため、滞在費は高くつきます。

GetYourGuideで予約できるところは、中心地に位置するため滞在費は安く済みますが、ツアー価格がお高めです。

当日は朝が早い

当日は泊まっているホテルまで迎えにきてくれます。

予約時に滞在先を聞かれ、その場所によって多少お迎えの時間が変わってきます。

私たちはDGA Traveler’s Inn(おそらく今はEighty8 Tourist Innというところ)に宿泊し、朝の5時〜5時半に迎えに行くねとのことでした。

きちんと時間通りにやってきて、一緒に行く2人も拾いつつボート乗り場へと向かいます。

袋に入った大量のパン
スタッフさんが途中の売店で購入したパンを少し分けてくれた。笑

ボート乗り場はなんと島の反対側。

7時頃に到着しました。

Googleマップで「JME RESTAURANT」とピンが立っているあたりです。

そこにはトイレもあるので、必要であればここで行っておきましょう。

無料で利用できます。(ただし、紙や水洗機能なし)

ボート乗り場にあるトイレ

準備が整ったらボートに乗り込み出発!

水面を滑らかに進んでとても気持ちが良かったです。

ボートでジュゴンポイントに向かう様子
貸してくれたマスクとフィン
貸してくれたマスクとフィン
ボート内の様子
ボート内の様子

このようなとき、日本などでは「危ないからボートの先端には立たないでね」とおそらくなると思うのですが、ここでは走行中でもスタッフさんたちが普通に先端に立つわ我々にも促してくるわで、驚きと戸惑いとともにその自由さに東南アジアを感じました。笑

船の先端で記念撮影

また、予約時に食事は昼食のみと聞いていましたが、朝食としてたまごサンドをいただくことができました。(飲み物もあり)

行きに購入していたあのパンも食べていいよとのことです。笑

朝食にいただいたたまごサンド
たまごサンド

水面を跳ねる魚がいたり、漁をする地元の人がいたり、のどかな風景を見ながら1時間ほど走ってジュゴンポイントへ到着。

すでにそこにはたくさんのボートがいました。

ジュゴンスイムは1グループずつ行うので、ここからは順番待ちタイムです。(持ち時間は1グループ15分)

見た限りでは我々の到着は遅めで、だいぶ待ちそうな予感。

漁をする地元の方
地元漁師さん、最初水鳥かと思いました

まさかのジュゴンがいない…?

気長に待つこと1時間。

まだまだ我々の順番は回ってきません。

途中でジュゴンポリスなる方が船にやってきて、ジュゴンスイムのやり方を説明してくれました。

詳しくはもう忘れてしまいましたが、一定の距離以上近づかないことなど、いくつか守らなければならない注意点があります。

また、基本的には横で並走する形で泳ぐそうですが、「もしジュゴンが急に方向転換をして自分に向かってきた場合には、速やかに横に避けてね」とのことでした。

ジュゴンの進路を妨げるのはNGです。

これら注意点をしっかり頭に入れて、もうやる気は満々!

だったのですが、このジュゴンポリスの説明以降特に何も動きがなく、ひたすらに待機時間が続きました。

と、ここでとあることに気づいてしまった私。

そういえば誰も泳いでいる気配がない…

あれ、これは一体何の時間だろう、と。

スタッフさんからは特に何も説明がなかったので、ただの順番待ちだと思い込んでいたのですが、どの船を見ても周辺の海を見渡しても、誰も泳いでいなければ誰も泳ぐ気配すらありませんでした。

そしてちらほらと離脱していくボート。

明らかに泳いでいなかった人たちのボートが帰っていきます。

…これはきっとジュゴンがいない!!

高い遭遇率だと噂のブスアンガで、まさかの残念日を引き当ててしまったのか…

まじか…

急に不安が押し寄せてきました。

それでも呑気な現地スタッフの皆さんは、元気に周辺を泳いで遊んでいましたが。笑

そんな彼らに促されて我々も途中からは海に入り、時々やってくる生き物たちを見て過ごしました。

待ち時間中も海に入れるこの自由さがすごくいい。笑

イカの群れ
イカの群れ
エイと大きめの魚
エイと大きめの魚

けれどもさすがに長すぎる待ち時間。

2時間経ってもまだまだ動きがありません。

同乗している2人組のうち1人が、「もう帰りたいんだけど、どう?」と聞いてくる場面も。

しかし、ここは変に遠慮せず「私たちは待ちたい」と伝えたため、引き続き粘ることができました。

待った甲斐があった

そうして船上待機開始から3時間を過ぎた頃、ようやく動きが!

あるポイントを目指して、前にいたグループが泳ぎ始めました。

少し前からちょっと離れたところで地元の人たちが遊んでいるな〜と思っていたのですが、彼らが実はジュゴンポリス。

そこが今ジュゴンがいるポイントで、我々は彼らのもとに泳いでいくようです。

遊んでいる地元民なんて思ってごめんよ。笑

ジュゴン見つけてくれてありがとう!

早くに来ていたグループたちはもう結構帰ってしまっており、我々は2番目に入水することができました。

そしてついに…!

優雅に泳ぐジュゴン

ジュゴンいた!

優雅にふわ〜と漂うように泳いでおり、ジュゴンの周りはゆったりとした空気が流れていました。

かわいすぎる。

小さなお魚さんたちも引き連れて、これまたかわいすぎる。

本当に野生でいるんだと不思議な感覚でした。

たくさんの小魚たちを従えるジュゴン
息継ぎをするジュゴン
息継ぎをするジュゴン

しばらくするとまた下へ潜水し、海底でもしゃもしゃお食事をするジュゴンちゃん。

数分感覚でこの潜水と浮上を繰り返すそうです。

このときジュゴンがいたところはちょっと深かったので、スキンダイビングがあまり得意ではない我々は大人しく上で待ちました。笑

海底で食事中のジュゴン
海底でお食事するジュゴン

2回目の浮上時にはなんと、見てみたかった光景を見ることも!

それがジュゴンの正面顔。

現地の至る所にあったジュゴンちゃんのイラストは、どれももれなく口元がモヒッとしていたのですが(犬などのイラストを描くときに使うあの形→ω)、このモヒッとした愛らしいお顔は本当なのかがとっても気になるところで。

ただ、そうです。

注意事項にもあったように「ジュゴンの正面に回ることはNG」なんです。

なので、普通に泳ぐだけでは基本見られないのです。

見られるとしたら、自分のほうへ方向転換をしてきた場合の一瞬のみ。

でもそんなことってあるんでしょうか。

きっと見られないだろうなと思っていました。

以前ジンベイザメと泳ぐツアーに参加した際も、この「急に方向転換をして自分に向かってきたとき」の説明があったのですが、今回と同様「そんなことってあるの?」と思ったまま、何事もなくツアーを終えました。

そのときの様子はこちら。

しかし、それが本当にあるんです。

ジュゴンちゃん、急にくるりとこちらに向いて泳いできました。

なんの前触れもなく本当に急に。

「え、まじか」と、突然のことにびっくり。

そうしてジュゴンの正面顔を見ることができた!

こっちに向かってきたジュゴン
写真にはなかなかうまく写っていないけども…

本当にモヒッとしていました。

イラストと全く同じ顔をしていました。

かわいすぎる。

癒やしフェイスすぎる。

夫が持っていたアクションカメラでは残念ながら撮れていないようなので、低画質な私のスマホカメラで撮れた姿しか残っておらずですが、モヒッとしているかわいらしいお顔がたしかにそこにはありました。

まるでご機嫌に泳いでいるよう。

肉眼ではくっきりはっきりとそのお顔を見ることができ、忘れられない特別な瞬間です。(もちろん速やかに避けました)

正面顔ジュゴンかわいすぎました。

正面から見たジュゴン
まんまるな鼻の穴もかわいい

周辺にはウミガメたちも

ジュゴンスイムはあっという間。

15分間とはいえ、そのうちジュゴンが上にいる時間は一部。

撮った映像などをもとになんとなく算出してみると、15分間のうちだいたい半分くらいでした。

全然泳ぎ足りない!

ですが、時間が来てしまったので次のグループへバトンタッチ。

私たちは2回ほど浮上しているジュゴンを見ることができました。(うち浮上から次の潜水までフルで見られたのは1回)

ジュゴンを見た後は、近くにあるウミガメが見られるというポイントへそのまま泳いで移動。

ここではウミガメ3匹と、エイ2匹を見ることができました。

スタッフさんにカメラを渡すと、とてもきれいな映像を撮ってきてくれ、ジュゴンでも渡せばよかったなと少し後悔。笑

彼らはスキンダイビングが本当に上手で、さすがという感じです。

アオウミガメ
アオウミガメ
マダラトビエイ
マダラトビエイ

そしてツアーのシメは昼食!

しばらくカメさんたちと泳いだ後、最初のボート乗り場まで戻ってきました。

乗り場横にあるレストランで食べるようで、戻ってきたときにはすでに食事を用意してくれていました。

昼食①
昼食②

美味しそう。

普段は節約生活で、あまりご飯の質や量を求められていない我々には貴重なお料理の数々です。

味も口に合ってとっても美味しかった!

ただ、なかなかのボリューミーさに4人では全然食べきれず、結構残してしまいました。(大好きなマンゴーだけはここぞとばかりに食べ尽くしたけど)

が、我々が食べ終わった後にスタッフさんたちがみんなでつまんでいました。笑

きっとそれを見越しての量だったのかな。笑

それと1つ驚きだったのが、我々のツアー仲間である中国人のお二人。

予約時にはあれだけ強気で値切っていたのに、レストランで紙ナプキンをもらいに行ったときにはサラッとチップを置いていたこと。

ほんのちょっとしたものでも、そのお礼をきちんと形にしていて、素直にすごいなと思いました。

よく見る中国人のあのガツガツした感じは、ただケチなわけではないのかなというのが新しい発見でした。

食事を終えたら後はホテルまで送り届けてもらい、ツアー終了です。

戻ってきたのは16時半頃でした。

ブスアンガ島へのアクセス方法

ブスアンガ島へは飛行機かフェリーでアクセスすることができます。

飛行機は首都マニラから直行便が出ているため、日本から乗り換え1回で行くことが可能。

また、日本人に人気のセブ島からも出ているので、南国の島をハシゴする旅なんてのも最高かもしれません。

ブスアンガ島の空港は「フランシスコ B レイズ空港(Francisco B. Reyes Airport)」で、中心地からは少し離れた場所にあります。

そのため、空港ーホテル間の移動は事前にホテル送迎をお願いしておくか、乗り合いバンを利用する必要があります。(ネット予約も可能)

乗り合いバンは空港の外に待機しており、ブスアンガ島到着時には特に予約なしで乗ることができました。

空港で荷物を受け取り外へと出たら、まずは出たところすぐにあるカウンターで入島料のお支払い(1人200ペソ)。

そして、ツアーの宣伝に来ている人たちからチラシを受け取りながら先へ進むと、乗り合いバンのおっちゃんに辿り着きます。

ホテル名を言うと乗るバンを指示してくれるので、それに従って乗車してください。

料金は250ペソで、降車時に支払いました。(2024年時)

帰り(街→空港)のバンは、ホテルなどで聞いてみると手配してもらえるはずです。

フェリーもマニラから出ており、複雑な乗り換えなしで行くことができます。

ブスアンガ島のフェリー乗り場は中心地に比較的近いので、泊まるホテルや人によっては徒歩で移動することも可能。(トゥクトゥクもあり)

ただ、フェリーは時間がかかる+週一便のみなので、短期旅行者にはあまりおすすめではない選択肢です。

ブスアンガ島のフェリーターミナルはGoogleマップで「Port of Coron」とピンが立っているところで、予約は2GO Travelというサイトからできます。

ブスアンガ島のフェリー乗り場
きいろ

入島料はフェリーでも必要にゃ

実は私たちも片道(帰り)はフェリーに乗る予定だったのですが、台風により飛行機移動に切り替えざるを得ませんでした…

実際に乗ることができていないので、フェリーの詳しいこともマニラ側のフェリーターミナルのことも書けず…

うわべ情報だけですみません。

そのときのお話はこちら。

おわりに

野生のジュゴンと泳ぐというとても貴重な体験ができて、最高の思い出になりました。

イラストで見る姿と全く同じで、ある意味本物ではないみたい。

のんびりとゆるさのある本当にかわいいジュゴンちゃんでした。

ジュゴンスイムに参加する際には、絶滅危惧種でもあるジュゴンを守るために、ルールをしっかり守って楽しんでくださいね。

ブスアンガ島ではジュゴンスイム以外にも、すぐ近くにあるコロン島へのシュノーケリングツアーも人気でおすすめです!

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この記事を書いた人

動物をこよなく愛するアラサー女子

大学卒業後、夢だったオーストラリアワーホリへ
海外に行ってみたり大好きな日本でのんびり暮らしたり
現在は夫と世界のどこかでふらふら生きてます

自分の心地いいを大切に、
旅の愛用品や旅行情報を発信中!

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